ソニックソリューションズ株式会社|保障の仕組みづくりで企業・社会の安心・発展に貢献する


万一のときの保障(補償)を、保険会社に頼らず自分たちで作れることをご存知でしょうか? 共済という仕組みを生かして企業や団体、個人、社会の安心に貢献しているのが、今回取材をさせていただいた、保障(補償)のコンサルティング会社「ソニックソリューションズ」です。現在16名の社員が所属している同社では、クライアントのニーズに合わせた保障(補償)の仕組みを作るコンサルティングに加え、会員管理・事故対応など保障(補償)を安定して継続させるためのサポート業務を通じて、新しい保障(補償)の価値を企業に提供しています。共済という仕組みが社会にどんな可能性を生み出していくのか? そしてこれからの時代にどう求められていくのかを、代表の林一樹さんに語っていただきました。

「大切なものを守る」保障は自分たちで創出できる

当社は、保障(補償)の仕組みを作るということを生業にしている会社です。保障という言葉は「補償」「保証」「保障」の3つが思い浮かぶと思いますが、私たちはその中の2つ、「保障」と「補償」を取り扱っています。特に後者の「補償」は大切なものを守る、というような意味もあるんですよ。

そんな保障(補償)という概念ですが、一般的には保険会社を通した保険――生命保険や医療保険、自動車保険などを思い浮かべがちだと思います。しかし実は一定の条件さえクリアすれば、保険会社を頼らなくても、自分たちで保障(補償)や福利厚生を用意することができるんです。これは企業にとって、メリットが大きいところだと思います。その分のコストが削減できる上に、範囲内にはなりますが自分の会社の保障(補償)をデザインできるのですから。

例えば当社の実績で紹介すると、映像や音楽ソフトのレンタルを行っているクライアント様での仕組みがあります。入会の際に、入会金として数百円が掛かりますよね。実はこれは、DVDやCDを破損した場合の保険料となっており、会員は万一ソフトを壊してしまった場合のリスクを取り除くことができます。本クライアント様の場合、先方からソフトの破損に対する補償を用意したいとの相談があり、当社のほうで破損の発生率や想定される会員数などを計算して枠組みを提案しました。事業規約や約款の作成、リーガルチェックなども当社が行います。この流れは、基本的にどの案件でも同じです。

保障(補償)は、時代の変化の中で新たにニーズが生じることが少なくありません。最近の実例では、シェアワーカーのための会員制度を作りました。

例えばUber Eatsの配達員など、企業と雇用関係を結ばずに働く人たちが増えていますが、彼らは自由な半面、事故や病気などで急に仕事ができなくなるリスクを抱えています。そうした不安を取り除き、安心して積極的に働けるよう、交通事故見舞金や休業見舞金などを揃えました。

それに加え、依頼先での破損などを補償する「賠償責任」、健康診断補助やレジャー割引券などを含む「福利厚生」、確定申告セミナーや助成金情報などの「情報提供・相談窓口」をセットにしています。

こうした会員制度を作ることは、働く人たちの保障を充実させるだけでなく、その仕事や働き方の地位向上にもつながるものと考えています。

「共済」はSDGsの思想そのもの

こうした保障(補償)の形を可能にするために特に有効なのは「共済」という仕組みです。

共済とは、「助け合い」ですね。もともと相互扶助の精神を表しており、SDGsの考えとも合致します。
例えば、当社が手掛けた共済に、美容師の方々のための保障・福利厚生があります。

全国で1万人くらいが入会している規模の大きな美容師団体があり、新規に協同組合を設立し、自分たちで保障(補償)を設定、運営できるようにしました。

美容師さんの手が荒れてしまうケースのために、手荒れの保障もあるんですよ。「新人の多くは手荒れで悩む」「それが原因で辞める人も少なくない」という事実があるのですが、手荒れに対する保障は、保険には存在し得ません。というのも、保険には「急激・偶然・外来」という3つ要件があり、手荒れはどれにも該当しないからです。つまり、基本的には共済でなければ作れない保障なんです。

結果的に、この保障のおかげで離職率が下がるという目に見えた成果があったことはとても嬉しかったですし、その夢に向かっている人たちのためになる仕事であったと、私自身もやりがいを感じました。
SDGsのゴールに照らせば、「3・すべての人に健康と福祉を」「8・働きがいも経済成長も」などに該当する実例ですし、この事業がそのことに通じているのであれば、持続可能な社会をつくる、一つの大切な概念だと思います。

また、ある専門学校の共済では、生徒の保護者が亡くなった場合に卒業までの学費を保障する仕組みを作ったこともあります。学生の未来を守ることができる仕組みなので、社会にとっても良いことだと思っています。

これらのように、助け合いの精神をもとに、自分たちで自分たちが必要とする保障(補償)を用意できるのが共済のメリットの一つです。共済は保険と一見似ていますが、思想は異なります。日本の法律上、一般的に、保険は営利事業、共済は非営利事業ですから、共済ならニッチな保障(補償)も設定できますし、掛け金も比較的少額に抑えられます。経済的に豊かでなくても加入できる保障(補償)も構築できるので、リスクに備えながら誰もが活躍できる社会を作れるのです。

そのような信念から、当社ではミッションとして [企業と人へ、そして社会へ、安心と積極性を]

・誰もが安心して物事をなせる領域の創出
・誰もが積極性を得られる領域の提供

を掲げています。当社スタッフ全員が大切にしている理念です。

共済の仕組みづくりを手掛ける希少な会社

当社が共済ビジネスを始めたのは、1980年にまでさかのぼります。

当時は別法人の保険代理店で、そこに私の父も勤務していたのですが、外資系保険会社を通して共済制度の存在を知り、翌81年から共済事業のコンサルティングを開始しました。本格的に事業化したのが86年です。そこから、外資系企業との合弁会社の設立を経て、2008年に解散。メンバーが独立し、父も当社を設立しました。

合弁会社の時代は、共済ビジネスを手掛ける日本唯一の会社だったと聞いています。今思うとベンチャーのような気質もあったのではないでしょうか。今でもこの業界の企業は数えるほどしかないのですが、そのほとんどは、合弁会社に関わったメンバーによるもの。ですから、この業界の人たちは、競合でもあり仲間でもあるのです。クライアントを取り合うような関係はありません。今も横の関係をとても大事にしています。

当社は、外国の保険会社と保険契約の媒介ができる「保険仲立人」の資格を有しており、創設した共済の運営を安定して行えることが強みです。

どういうことかというと、創設したばかりの保障(補償)というのは、運営側には小さくないリスクがあるものです。スタートした初日に保障(補償)対象が何件も続くことがあり得るわけですから。そうなると、十分に掛け金を集めていないのに支出過多の状況となってしまいます。弊社が仲介人となって海外の保険会社と契約してもらうことで、支出過多の際に補填してもらうことが可能になります。当社はこの仕組みがあるので、自信を持ってクライアントに新規案件を提案できています。

ちなみにですが、社名は〈ソニック=音速〉〈ソリューション=解決策〉に由来しており、「早く最適な解決策を提供する会社」という意味でつけられています。

代表の前職は産業用ロボットのエンジニア

私自身が当社に参加したのは、7年ほど前です。
もともと異業種におり、産業用ロボット開発のエンジニアとして自動車業界や家電業界工場に対して設計開発をしていました。30歳くらいのとき、当時勤めていた会社が中国で開発拠点を作ることになり、責任者に任命されて家族と共に中国に渡りました。

しかし、そこで不安と迷いが出てきたのですね。会社からしてみれば、まだ30代で、ゼロスタートの中国の開発拠点をうまく稼働させた社員となれば、今後の世界展開においても重要な存在となるはずです。ですが私自身には、海外を転々とすることに興味はありませんでした。なにより子どもが4人おり、当時発展途上国の教育に不安が強かったんです。また、仕事自体も、エンジニアリングではなくマネジメント中心になっていて、会議やら数字の話ばかりで面白くなくなっていました。

ですから、思い切って別の道を進もう、と決断したとき、それまでまったく受け継ぐつもりのなかった父の会社が頭に浮かんだのです。

子どもが生まれ、人の助けに支えられてきた

ソニックソリューションズに入社するまでは漠然と「保険の会社」と思っていただけで、共済を手掛けているとは知りませんでした。しかし、入ってみて共済を学ぶうちに「人や社会に貢献できる仕事だ」という気持ちが強くなりました。共済の根底にある精神――相互扶助が素晴らしいと思ったのです。助け合いは、自分の人生において大切にしてきたことだからです。

実は私は、21歳のときに長男が生まれています。その3年後に次男が生まれ、「次は女の子がほしいね」と望んでいたら、男の子の双子に恵まれました。若くして4人の男の子の父となったのですが、当然ながら20代前半はサラリーマンで給料も少ないですし、一時は米を買うのも苦労するくらい大変な思いをしました。

それを乗り越えられたのは、周りの人たちの助けがあったからです。先輩が田舎から米を調達してくれたことなどもありました。そういう体験があるので、「今度はこっちが助けなきゃ」という思いがあります。今、結果として人助けにつながる仕事ができていて、やりがいを感じています。

静岡県から新幹線通勤するスタッフも

共済ビジネスは日本ではあまり知られていませんが、メリットが多く、導入の障壁もさほど高くないので、多くの可能性を持っていると思っています。実際、SDGsが注目され、シェアという価値観が定着するなか、当社が必要とされる場面はますます多くなるだろうと予測しています。

今後当社に必要となってくるのは、やはり人材です。学ぶことが好きな方が望ましいですね。いろんな知識が必要になってくると思うので。それと、当社では稼働している共済の会員管理や、問い合わせを受ける事故センターも設けており、この部門をさらに拡大させたいので、コールセンターでの経験のある方や、事務処理能力の高い方の力も必要としています。

それから当社は、ワークライフバランスを重視しており、とてもホワイト企業ではないかと思っています! 「9時‐17時」の勤務が基本で、残業してもせいぜい19時頃まで。休日出勤もほぼありません。
社内でも季節のイベントをしたり、みんなでお弁当を取ったりと、社員同士の交流も積極的に図っています。これからの時代は、社会情勢や情報の影響も色々あるので、社員や私も、心身の健康をしっかりケアしないといけないなと思っています。

そういうことを人材募集でPRし続けてきた結果、2、3年前から、「ちゃんと家庭の時間も取れる会社で働きたい」と考える方の入社が続いています。中には、静岡県から毎日新幹線で通っている社員もいるんです。とても優秀な人材で、遠方からの出勤でも是非採用したいと思ったからです。そういう方が会社の文化を作るきっかけになったりしますよね。新しい概念を取り入れることは、企業の継続性にも関わってくると思っています。

人材を人財として大切にする姿勢もSDGsにつながると思っています。持続可能性は助け合いの仕組みに通じていて、それを提案する会社である以上、まずは社員の幸せを創出していきたいと考えています。

 

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