株式会社鶴見製作所|人々の暮らしと切り離せない「水」を守りコントロール ~100年前から持続可能な社会の実現に貢献~

水中ポンプのスペシャリストとして業界をリードしてきた鶴見製作所。農業や上下水道などの身近な生活インフラから、国が手がける大規模事業、アミューズメントパークまで、人々の当たり前の暮らしを支えるポンプ製品やサービスを提供しています。

「水と人とのやさしいふれあい」を経営理念に掲げ、世界トップクラスの技術力で、目に見えない部分でさまざまな産業を支え、快適な環境を守っています。

100年にわたり、人々の「当たり前」を守ってきた水中ポンプのスペシャリスト

農業用水を用水路にくみ上げるバーチカルポンプ

鶴見製作所は、私たちの暮らしと切り離せない大切な「水」を守り、コントロールする技術を水中ポンプで世の中に提供している、「水中ポンプのスペシャリスト」です。

鶴見製作所の創業は1924年。もっと農家の暮らしが楽で豊かになるような農業機械の製造・販売事業を興そうと決意し、創業しました。

きびしい重労働を強いてきた足踏み水車に代わって揚水を行う灌漑用のバーチカルポンプの開発から、以来100年にわたり、一貫して水利用技術の開発と創造に取り組んでいます。

現在の主力の水中ポンプ事業は、「海外から水中ポンプというものがきたけど、作ってみないか」と声を掛けられたことがきっかけでした。製品の試作、改良を重ね、1953年に最初の水中ポンプの製造販売を開始しました。

いまや建築・土木から農業、河川、上下水道、環境装置など、あらゆる領域で活躍する「ツルミポンプ」は、日本国内から全世界的まで高く評価されています。

当社の製品やサービスは、水を安全に使い続け、持続的に循環させていく重要な役割も果たしています。アメリカ、ヨーロッパ、アジアを核に世界で活躍する私たちの製品は、世界を活発に動かし続けるための「心臓」のような存在だと考えています。限りある水資源を有効に使い続けるためにも、私たちはこれからも技術力を磨いていきます。

執行役員SDGs推進部長 辻本 晃利 さん

創業100年に向け「SDGs推進部」を創設

(図)内水氾濫のイメージ

豪雨等によって河川本流の水位が上昇する場合は、支流への逆流の恐れがあるため水門を閉じます。この時、支流の水(内水)が行き場をなくすため内水氾濫が発生します。内水を排水機場のポンプ運転によって本流側に排水することで内水氾濫を防ぎます。

(写真)排水機場のポンプが排水する様子。河川本流の水位が上昇するような大雨の際は、奥の水門が閉まり、支流側の水はポンプにて排水される。

 

2024年に創業100周年を迎える当社は、2021年にSDGs推進部を立ち上げ、鶴見製作所が進むべきSDGsの方向性を部署横断で推進しています。そのために「For The Earth, For All The People」というブランドスローガンの下、さまざまな取り組みを進めています。

具体的には、サプライチェーン排出量の把握や、太陽光発電設備の導入推進や取扱説明書の電子化といった環境負荷低減の取り組み、気候変動リスクに対応していくための製品を企画するなど、地球や人々の生活の持続性も踏まえて当社も持続的に成長していくため業務に注力しています。

創業時からこれまで一貫して、人々の暮らしや産業を縁の下で支え続ける重要な役割を担ってきた当社ですが、近年は道路排水や内水排除を行うインフラそのものとして、当社ポンプの重要性が高まっているのを感じています。

よく天気予報で耳にする「降水量」は、一昔前は時間当たり30㎜程度で大雨と言われてきました。しかし、昨今は温暖化の影響を受け、時間当たり50㎜以上の大雨が頻繁に発生します。

その対策として、雨水排水ポンプ場などのポンプを活用した地域の雨水排水機能の整備を行うことで、河川の氾濫などによる深刻な被害を最小限に抑えることが可能になります。

また、浸水が懸念される河川の小さな支流や工場、事務所等に可搬式のポンプを設置し、雨水排水機能を強化することで、場所に応じた災害対策につながります。こうした背景から、最近は自治体や建設・土木関連事業の皆さまへの自然災害防止対策への意識啓蒙にも力を入れるようになりました。頻発する自然災害を事前に防ぐ手段として、水中ポンプの活用が広がることを期待しています。

「世の中に当社の製品が増えれば増えるほど、快適で持続可能な社会の実現に近づく」と信じ日々挑戦を続ける鶴見製作所。環境貢献型の機械の使用比率を高めていくことは、SDGsの「つくる責任、つかう責任」にあてはまると私たちは考えています。

日本と世界の人々の生活を支える「ツルミポンプ」

当社は、明石海峡大橋建設や関西国際空港などの大規模プロジェクトから道路・施設などの建設や災害復興など、インフラ整備と共に成長してきました。

その中で、当社独自の強みとして、全国どこでも2時間以内に駆けつけることができる体制を築き上げてきました。北海道から沖縄まで10支店全国に42カ所の営業所を構え、お客様のもとにいち早く製品を届け、お客様に寄り添い、課題を解決できる製品づくりを行ってきました

例えば工事現場などで、水を排水しきってもポンプが運転しっぱなしという状況を解決すべく、水位に応じて自動で運転・停止ができるポンプを販売しています。今後は、CO2排出量の削減、地球環境の持続性に貢献できることから、自動型の製品を顧客に対して持続性の観点を持って提案していきます。

また、場所に応じた災害対策として、自治体や建設機械のレンタル事業者とも連携し、初期費用を抑えて必要な時に必要な機器を導入いただける「レンタル」の普及にも力を入れています。

導入のハードルを下げるレンタルを活用することで、より多くの場で当社製品をご活用いただき、地域を守る取り組みにつなげていきたいと考えています。海外でも、当社の水中ポンプの耐久性の高さとメンテナンスの容易さが評価され、鉱山市場や建設工事現場、水処理施設などで広く使われています。

活躍フィールドの広さが醍醐味

社のポンプの活躍のフィールドは多岐にわたります。建築・土木、農業、河川、上下水道はもちろんのこと、テレビ東京系列放送の「緊急SOS!池の水ぜんぶ抜く大作戦」番組制作にも協力しています。

番組内では、水中ポンプをはじめとする各種ポンプ・高圧洗浄機などツルミ製品を通じて、手付かずの池を綺麗にするなど最適な水環境整備のお手伝いをさせていただきました。また、2020年には日本初の人工のカヌースラロームコースに当社の製品が納入されました。高さ5m強、重量約10トンの巨大な水中ポンプが1秒間に4㎥の水量(25mプールを約1分間で満水にできる能力)を排出することで競技に必要な激しい水流を生み出しました。

東京五輪スラローム会場とポンプ

海外でも既に当社製品は多く活躍していますが、近年はベトナムで工場を設立、南アフリカ・オーストラリア市場にも進出し、働くフィールドが拡大しました。日本国内のインフラのみならず、国内外のさまざまなところで、その人に応じた働き方が可能であり、活躍の場が多く備わっています。

「やりたい」を叶えられる職場です

当社の掲げるブランドスローガン「For The Earth, For All The People」のPeopleには、お客様やサプライヤーはもちろん、当社の従業員も含まれています。当社には、努力の結果が公平に評価され、能力を最大限に発揮できる人材育成と人事評価の仕組みが整っています。配属先の職場では、OJT(オンザジョブトレーニング)を通じてバックアップ。

成果と成長に応じて「役割と等級」が定められ、さらに大きな仕事に挑戦することができます。 ユニークな教育制度も当社の特徴です。業務に不可欠なポンプの基本知識や商品知識、ビジネスマナーに加え、社会人として生きていくための金融教育は、他では得られない貴重な経験です。

給与明細の見方から年金の基礎知識、資産形成についてなど、マネーリテラシー教育にも力を入れています。

特に確定拠出年金(DC)の継続教育につきましては、導入当初から社員への理解度を上げるため、就業時間後や昼休み、動画の配信などを使って社員教育を進めておりました。

しかしそれでは一部の限られた人たちにしか参加してもらえず、より多くの社員に参加してもらうために人事の担当者自らが講師となり全国の職場を回り、就業時間内に対面でセミナーを開催しました。

その結果、参加率が大幅に上昇し、資産運用への理解度が格段に向上したと同時に、資産の運用成績も世間水準の平均を上回る結果となりました。これらの活動が世間にも評価されることになり、当社は2019年度の「DCエクセレントカンパニー」の表彰企業に選ばれました。

また、誰もが働きやすい環境整備の一環として、男性社員の育休取得推進にも力を入れています。社長自らがポスターに「出演」して育休取得や働き方改革を推進しています。

3年前までは男性社員の育休取得率が0%であったのが、2022年は60%まで急上昇し、職場の理解もどんどんと進んでおり、今後もまだまだ伸びる傾向にあります。

当社は、性別、年齢、価値観などの多様性を受け入れ、広く人材を活用して生産性を高めるダイバーシティにも積極的に取り組んでいます。定年後の継続雇用者への処遇の見直しや障害者の雇用も積極的に進め、最近はアジアを中心とした外国人社員の方の採用も増えています。

創業時からずっと人々の生活に寄り添い、水問題の解決に寄与してきた当社では「人々の暮らしを支えたい」という想いを何よりも大切にしています。 近年は「社会に役立つ製品をつくっているから」という理由で当社に入社を希望する学生も増えました。

変化の激しい地球環境や社会情勢に臨機応変に対応すべく、変化や失敗を恐れず、常に挑戦することのできる方は、当社の社風に合っていると考えます。皆さまの情熱で、持続可能な社会をぜひ一緒につくっていきましょう。

 

こんな会社で働きたい サステナブルな社会実現のために SDGs編3』より転載。

 

 

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