小嶋総本店 時代に沿った改革で、自然と共生した持続可能な酒造りを目指す

山形県米沢市にある、日本酒「東光」を製造販売する小嶋総本店(所在地 山形県米沢市 代表取締役社長 小嶋健市郎)。安土桃山時代に現在の地で創業して以来、約426年に渡り日本酒を作り続けている伝統ある老舗企業だ。

同社は先日の「アースデイ」の日を機に、サステナビリティ活動に関するレポートを公開した。

かねてより酒米の不出来に影響する気候変動を社会課題と捉え、当事者意識を持ち続けてきた同社。伝統産業である酒造りは環境問題と無関係のように思われがちだが、自然の変化と深く結びついており、原料由来の廃棄物を出さない酒造りを通してこの課題を解決しようと今も取り組み続けている。

社是として「文化の継承」「環境への配慮」「地域との共生」を掲げ、「自然と共生した持続可能な酒造り」を実現するため、社是に関連したサステナビリティ活動を推進する。

その活動に取り組み始めたのは約3年ほど前から。同社の製品である日本酒は現在世界20カ国に輸出されており、今後も品質を重視した製品を輸出していくという。

そういった背景その取りから、その取り組みをサステナビリティレポートという形でステークホルダーに発信した。同社は大きく2つの活動に取り組む。

酒造りの使用電力を地域の再生可能エネルギーへ100%移行した。自社の酒粕を活用して発電されたエネルギーを使い、日本酒製造のエネルギーとして循環させる。これにより酒粕を活用した単一発電所の電源で酒造りを行う日本酒蔵となり、製造によるCO2排出量を従来の約3分の1まで削減させることに成功した。

また、東京のベンチャー企業が製造している自動抑草ロボット「アイガモロボ」を使った実証実験を通し、無農薬・無化学肥料米栽培と商品化を目指す。契約田を実験の場としながら、田んぼの生物多様性を守りつつ、地域性がある酒米栽培を作ることが目標だ。実験段階ではあるが、今後も挑戦していきたいという。

さらに、伝統的な働き方から時代に沿った働き方の変革にも意欲的だ。副業の解禁、そして子育て世代や若い社員が仕事をしやすい環境を目指す。そこには企業の持続可能な成長と共に、従業員の生活の安定と幸せを考える企業の姿勢が見える。

酒蔵という日本の伝統産業を事業とする老舗企業である同社は、未来を創る一企業として自然、そして地域と共に新たな伝統を紡いでいく。

「自然との共生」を社是に掲げる同社が描く未来には、自然とテクノロジーと人間の新しい関係、そしてモノづくりの未来が描かれている。

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