UCCホールディングス株式会社|“カップから農園まで”持続可能な活動で コーヒー産業の発展に貢献し、 世界を笑顔にする

カップから農園までのすべての事業を通じて「お客様の笑顔のためにできることすべてに挑戦し続ける」ことを理念に掲げるUCCホールディングス。太陽と地球の恵みであるコーヒーで、持続可能な社会を築くために貢献している。

生産者とのパートナーシップでコーヒーを広める 

UCCは1933年の創業以来、人々の生活シーンを彩るコーヒー文化の創出に貢献してきました。 例えば世界ではじめて製造販売した「缶コーヒー」は、コーヒーを日常に浸透させる大きな役割を果たした一例と思っています。

コーヒーの生豆はほとんどが輸入品ですから、UCCが持続可能な事業活動を行うためには、生産者とのパートナーシップが欠かせません。なのでSDGsという概念が広く浸透する前から、生産者の皆様とビジネスパートナーとして共に手を携えながら事業を発展させてきました。 

今から約40年前、1981年にUCCは日本のコーヒー業界で初めてジャマイカのブルーマウンテンエリアで農園事業を手がけ、直営農園を開設しました。その後、ハワイにも直営農園を開設し、生産地で自らコーヒーを育て、栽培段階からコーヒーの品質をコントロールしています。 

また、UCCは2004年に業界に先駆けてレインフォレスト・アライアンス(i)認証農園産コーヒーの販売を開始しました。2008年4月には、UCCブルーマウンテン直営農園が審査基準の厳しいレインフォレスト・アライアンス認証を取得しました。

これはカリブ海で初の快挙です。 認証を維持するための環境保全や労働環境の整備の取り組みは、努力を要することも多々ありますが、近隣農家の方々とも技術や知識を共有することで、地域全体の成長・発展にも貢献しています。


(i) 社会と市場の力で、人と自然にとってより良い未来の創造を目指すことを使命とする、1987年に設立された国際的な非営利団体

UCCブルーマウンテンコーヒー直営農園事務所クレイトンハウス(ジャマイカ)

コーヒー業界に求められるサステナブル 

UCCは長年にわたり環境に配慮したサステナブルなコーヒーづくりに取り組んでいます。生産国では収穫の不順で収入が不安定になると、他作物への転作や廃業の可能性も高まります。

コーヒーが魅力ある農作物となり、生産者の方が持続的にコーヒー栽培に取り組んでもらうために、2001年から「品質コンテスト」を開催しています。審査基準をクリアした上位入賞者には、生産国の希望に合わせ「賞金」や「農具」、「買付金額へのプレミアム付与」などを授与しています。

UCCの生産技術向上の支援と、上位入賞を目指す生産者の方々の努力や工夫は、コーヒー豆の品質向上と生産者の方々の生活水準向上にもつながっています。これは、SDGsの「つくる責任つかう責任」と「パートナーシップで目標を達成しよう」に貢献する取り組みです。

品質コンテストで上位に入賞したコーヒーは、日本で販売されます。生産国の課題を解決しながら、製品化して販売することで経済的成長も実現します。このような持続可能な社会の実現を目指す取り組みは、「カップから農園まで」という、世界でも唯一の事業体系を持つ当社だからこそ実現できることだといえます。

また、NPO法 人IWCA(ii)に所属する女性生産者のコーヒーを2019年から販売し、SDGsの「ジェンダー平等を実現しよう」にも貢献しています。このコーヒーの売り上げの0.5%は、IWCAに還元、活用されています。そして消費国ではじめて設立された支部である日本支部の事務局長は、UCCの女性社員が担っています(取材日現在)。


(ii) International Women’s Coffee Alliance/コーヒー生産に携わる女性の生産技術向上と地位向上、持続可能な社会の実現を目指して設立された団体

エチオピアで開催された品質コンテストの様子

コーヒー文化の創造を担う 

世界中にコーヒーの輪を広げ、人々の笑顔を創り続けていくには、コーヒー文化の創造も欠かせない取り組みだと考えています。

UCCが2007年に開始した「UCCコーヒーアカデミー」は、プロアマ、年齢を問わず、いろいろな方が段階的、体系的に勉強できる世界でもユニークなコーヒーの学校です。開校当初年間2千人だった受講者は、現在2万人まで伸びています。

当校で「コーヒープロフェッショナル」という資格を取得した方は延べ600人。取得後は当校でのアシスタントや展示会のデモンストレーターとして、コーヒーの魅力や知識を広める伝導師として多くの方々に活躍頂いています。

さらにUCCでは、2013年からブラジルのコーヒー産業を例に「持続可能な発展」について学ぶことができる教材を提供しています。この教材は、中学校の地理や道徳に加えて、高校の現代社会でもご活用いただいています。

また最近ではオンラインを活用したセミナーにも力を入れており、受講した生徒からは「SDGsに貢献できるコーヒーってすごい」「昔から『SDGs』的なことに挑戦し続けてきたUCCはかっこいい」と嬉しい感想もいただき、社員のモチベーション向上にもつながっています。

UCCが提供している中高生向けの学習プログラムの概要

本プログラムは、コーヒー産業を例に、「持続可能な発展」について考えるESD研究プログラムです。南アメリカ州やアフリカ州の地域的特色や「継続 可能な発展」について学ぶことができる3つのモジュールを提供します。

2020年10月1日の「国際コーヒーの日」には、「食の良いサイクルをつくろう!」をテーマに、同じ想いを持つ企業とコラボレーションし、コーヒー、チョコレート、ナッツを題材としたセミナーも行いました。今後も、このようなサステナブルをテーマとしたコラボレーションをはじめ、さまざまなコミュニケーション活動を推進していきます。

セミナーを受講した高校生の感想文
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こんな会社で働きたい SDGs編』より転載。



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UCCホールディングス株式会社 
取材日:2020年12月16日
創業:1933年5月 
事業内容:グループ全体の経営方針の策定および経営管理等 
グループ売上高:3275億円(2019年12月期) 
グループ従業員:6110名(2020年7月現在) 
本社:兵庫県神戸市中央区港島中町7丁目7番7 
東京本部:東京都港区新橋6丁目1-11 
電話番号:078-304-8932 
URL:https://www.ucc.co.jp

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