相互住宅株式会社|社会からの要請に応え、安心安全な住環境を提供していく ~「建物は生き物」であり無限の可能性がある~

相互住宅株式会社は2025年に設立70年を迎える第一生命グループの総合不動産会社であり、集合住宅のパイオニアだ。戦後の勤労者への住宅供給、海外の富裕層向けの高級賃貸マンション開発、持ち家促進の動きを受けた宅地造成・街づくりなど、時代の要請に合わせた住宅整備を手がけてきた。

2020年に第一生命ホールディングスにグループイン。さらに事業領域を拡大させ、新しいビジネスに挑戦していく予定だ。

今回は同社の代表取締役社長である武富正夫氏と、幅広い事業領域それぞれの働きがいについて小西さん、髙橋さん、佐藤さん、栁さんにお話を伺った。

安定した基盤のもと、新たな領域への挑戦
~代表取締役社長 武富正夫氏 TOPインタビュー~

戦後の復興時から住環境への社会のニーズに対応し続けてきた

当社は1955年、戦後10年での設立です。戦後の復興に合わせて都市部に人が集まり始め、勤労者に向けた住環境整備が国の重要な課題とされる中、生命保険会社が創った初の住宅会社です。

その後日本が豊かになり始めるにつれて、海外からビジネスパーソンや大使館員、官僚の方が日本に来られるようになり、海外の方のニーズに合わせた広くて豊かな高級賃貸マンションを開発。それが現在も好評をいただいている「第一マンションズ」シリーズの先駆けです。

他にもコンパクト・ファミリー向けの「フレンシア」シリーズなども含めたマンション賃貸管理、オフィス賃貸管理、開発・建替、仲介、私募REIT事業など、小規模ながらも多角的な事業を手がける総合不動産会社として、グループの不動産事業の成長に貢献しています。

安全な暮らしの提供と資産形成は最も重要な社会課題

安心安全なよりよい住環境整備と将来に向けた資産形成は、この国の最も重要な社会課題の一つ。その時々の住環境へのニーズに対応してきたDNAを受け継ぐ会社として、こうした社会からの要請に応えていきたいという思いを持って取り組んでおります。

例えば再生エネルギー化への対応などESGや環境に配慮した不動産は、暮らしやすさに加えて資産価値も高まります。これまで長く高級レジデンスを提供してきたノウハウを活かし、高い品質の中に住みやすさと環境への配慮を兼ね備えた資産価値を高める提案をしていくことが、当社の担うべき社会貢献と考えます。

当社の強みは、設立以来青山や赤坂といった都心の一等地に物件を保有し、安定的なキャッシュフローが見込めることや、グループの事業基盤である信用力や人財、保有不動産、資金力などのリソースを活用できること。

そうした恵まれた環境でビジネスや社会課題に真摯に向き合ってきたからか、社風はとにかく真面目で堅実、実直な不動産のプロ集団です。

お客さまの大切な資産となる不動産を扱ううえで重要なのは「インテグリティ」、つまり高潔さであり誠実さです。そうした人的資本こそ、実は当社の最も大きな強みだと考えています。

設立70周年の節目に向け、新たな領域にチャレンジ

設立70周年を迎える2025年までの中期経営計画では、既存ビジネスである自社所有物件の賃貸や第一生命グループの物件管理に加えて、グループ内のシナジーで付加価値を生み出す新たな事業領域の探究にチャレンジしています。

例えば、私募REIT事業や第一生命グループ保有物件等の開発・建替プロジェクトマネジメント事業、仲介事業等でのフィービジネスなどを展開し、収益力を上げて資本効率を高めていきたいと考えています。

第一生命グループ全体では、2026年までに保険グループの国内トップ水準、2030年までにグローバルでトップレベルの保険グループになることを目指しています。

その中でも不動産事業は成長の可能性が高いビジネスです。グループ内に不動産関連会社は3社ありますが、開発や建替などは当社にしかない機能です。そうした強みを活かしながら、目標達成に貢献していくつもりです。

フリーアドレスの社内

「交流」で人的資本をさらに高める

当社の社員の真面目さ、堅実さは強みではありますが、これからグループ内から広くマーケットに目線を向けていくためには、キャリアイメージを明確にし、挑戦する風土をつくっていく必要があると考えています。

そのため、グループ内や社外との交流に力を入れています。グループ会社や他社との合同研修、勉強会のほか、グループ間での人財交流も積極的に実施。また、主体性を育むため、若手にプロジェクトの運営をどんどん任せています。

今後は第一生命が持つ豊富な不動産資産の活用や、お客さまに対する開発・建替の提案をこちらから積極的に仕掛けていくつもりです。そのためには、提案力やビジネス構想力、そして突破力のある人財がますます必要となります。

社員同士のコミュニケーションのきっかけとなっているマグネットスペース

コミュニケーションにあふれるオフィスをめざして移転

そうした提案を行っていく土壌をつくるためにも、部門の垣根を超えたコミュニケーションは非常に重要です。以前は部門ごとにフロアどころか建物も分かれていたので、一体感を醸成するためにも2022年にワンフロアに入れるオフィスに移転しました。

新しいオフィスづくりは若手社員中心にプロジェクトチームを組んで様々な社員の声を反映しました。例えば、自分の価値観に合った働き方ができるようにフリーアドレス制を導入。BGMの流れるカフェスペースなど、部門を超えて交流できる場も充実させました。

テレワークができるようインフラを整備し、アフターコロナでも在宅勤務を選択できるようにしています。それでも会社で仕事をしている人が多いのは、居心地がいいオフィスと感じてくれている人が多いのかもしれません。

「建物は生き物」。必要な手を加えながら安心と豊かさを届けていく

私は「建物は生き物」だと考えています。つくったら終わりではなくて、メンテナンスや設備工事、リニューアルなど、その時々に必要な手を加えていけば、いかようにでも新しい価値を加えていくことができます。

少子高齢化で人口が減っていく一方で、日本のマンションのほとんどは今後建替が必要になってきます。また、気候変動や自然災害への対応など、「暮らしやすさ」に必要な要件は変化していきます。そうしたニーズにお応えしながら、いかに安心と豊かさをお届けできるか。不動産業界にはそうした無限の可能性があると感じています。

例えば当社は40年ほど前に宮城県名取市に1500区画を超える大規模な戸建住宅地を開発しました。その際、地盤の強い高台につくったこともあり、東日本大震災の時も地震の被害が少なくて済みました。「ここにつくってくれてありがとう」と住民の方が言ってくださっていたそうです。

今だけでなく、30年、50年先も見据えて安心安全な暮らしをお届けできるかを考え抜く必要がある仕事なのだと、改めて実感した出来事でした。

グループのビジネスのウイングは拡大しており、当社も70周年に向けてますます新しい挑戦が始まります。総合不動産会社としてのプロデュース力を活かし、グループ内外から“ぜひ組んでみたい”と思われる会社でありたいと考えています。

一人では完結できないからこそ協力し、助け合う
~社員グループインタビュー~

小西 拓也さん
マンション事業部
2015年入社。賃貸仲介管理会社、賃貸保証会社を経て相互住宅へ。
賃貸マンションに空室が出た際のリーシング、入居者のトラブル対応等のPM(プロパティマネジメント)業務を担当。
髙橋 愛さん
技術管理部
2017年入社。ハウスメーカー、デザイン事務所を経て相互住宅へ。
新築マンション企画に際し、技術的な見地からコスト管理や間取り・色味などの仕様を決める設計業務を担当。
佐藤 隆弘さん
建物管理部
2018年入社。医療機器メーカー、総合不動産会社のビルマネジメント部門を経て相互住宅へ。
物件の修繕計画や施工等のFM(ファシリティマネジメント)業務を担当。
栁 嘉紀さん
ビル事業部
2020年入社。ハウスメーカーを経て相互住宅へ。
オフィスビルの賃貸管理等を行うPM業務を担当。

――皆さん経験者採用なのですね。他社を知っているからこそ感じられる、相互住宅だから感じられるやりがいって、どんなものがありますか?

髙橋:ハウスメーカーで働いていた時は一人で仕事を抱えていたことが多かったのですが、ビルやマンションの場合、一人で完結できる業務はほとんどありません。社外や部の垣根を超えた関係者も多いので、様々な人と協力する必要があります。

また、風通しがよい職場で、上司や先輩が「これどう思う?」など私に意見を求めてくれるのが嬉しいですね。社長に直接プレゼンする機会もあって驚きました。

栁:確かに。ハウスメーカーで営業を担当していた頃は個人の数字を追う仕事だったので、同じ職場にいても各人がそれぞれ別に動いていました。今の職場の様にチームで協力し合いながらプロジェクトを進められるのは楽しいですし、心地良いですね。

小西:賃料が1月あたり100万円を超えるような高級賃貸マンションでは、お客さま対応において高いレベルが求められます。だからこそ、専門的な知見を持つメンバーが在籍している建物管理部に設備面でフォローしてもらうなど、部の垣根を越えてサポートし合える環境があるのは非常にありがたいです。

また、入居者さまにどれだけ快適に過ごしていただけるのかが一番大切なので、設備面等でのトラブルにも誠意を持って対応をすることで感謝していただけると、やりがいを感じますね。

佐藤:逆にオフィスビル物件におけるテナント対応は担当者が熟知しているので、テナント特性の確認など協力を仰ぐこともあり、助かっています。

また、修繕工事は数万円から数千万円まで様々な規模の案件を同時並行で進める必要があり、内容も複雑で難しいものもあります。一つひとつをしっかり理解しながら、工期までに終わるように筋道を建てて準備していく必要があり、難しさとやりがいを感じています。

――相互住宅に入って良かったと感じたり、成長を実感できたりする瞬間は?

栁:ワークライフバランスが取りやすいところは助かっています。残業時間もしっかりと管理されており、不動産業界においては珍しく土日が休みなうえ、有給休暇も取得しやすい雰囲気があります。

また、以前は仕事のアウトプットを軸に評価をされていたのですが、今はアウトプットだけでなくプロセスも重視してもらえる点にモチベーションを感じます。これらの点から今後のキャリアを安心してイメージできますね。

佐藤:当社は会社の規模に対して売上も高く、収益が安定している点に安心感があります。

また、ワンフロアのオフィスになってから社員全員の顔と名前もわかるようになり、横にも縦にもつながりやすくなりました。

ちなみに、昨年2人目の子どもが産まれたので、2ヶ月の育休を取得しました。在宅勤務の環境も整備されているので、一定期間フルで在宅勤務をするという働き方を選ぶ人もいて、多様な働き方に柔軟に対応してくれる点はありがたいですね。

その他、サテライトオフィスも利用できるので、現場に行った後に会社まで戻る必要がない点も効率良く働けて助かっています。

髙橋:「第一マンションズ」シリーズや「フレンシア」シリーズなど、「良いブランドだよね」とお客さまが言ってくれると自信につながりますし、もっと良いものを創っていきたいなと思えます。

いろいろな人と関われて、管理職の目線や営業担当の目線など様々な立場から意見をもらえるので、最初はまとめるのが大変だと感じていましたが、やっと上手く反映できるようになってきました。

また、IoT導入やEV充電に関する勉強会を他部署と合同で実施したり、メーカーの展示場に最新技術を学びにいったりするなど、最新の知識を身につける機会が設けられている点もありがたいですね。

小西:何年経っても日々勉強ですが、それが良い刺激になりますよね。わからないことが出てくるたびに調べ、上司にアドバイスをもらうなどして、成長を実感できています。

――今後、挑戦してみたいことは?

栁:マンションにおいては高いブランド力を有していますが、オフィスビルにおいては磨き上げている段階だと思いますので、いつか自社物件の開発・設計に携わり、「相互住宅のオフィスビルってこうだよね」と言っていただけるような存在感を出していくことができたらと考えています。

佐藤:私は以前に医療機器メーカーで働いていたので、医療に例えると「人と建物は同じ」だと感じます。健康であるためには長期的な視点での“予防接種”(メンテナンス)も必要です。また、”見た目”(意匠)も大切であり、壊れた部分は”手当”(修理)が必要です。私は不動産会社における“お医者さん”のような立場で、日々の修繕や長期的なメンテナンスを適切にアドバイスしていけたらと思います。

そのためにも知識は必要だと感じていますので、自分だけでなく一人ひとりの能力を上げられるような教育の仕組みも考え、全体の底上げをしていけたらと考えています。

小西:私としては、同業他社の中で認知度が低い点を何とか改善したいと考えています。誇りを持てるような良い物件ばかりなので、もっともっとお客さまや同業他社に対してアピールしていきたいですね。

現場でお客さまからご要望など様々な生の声をいただいているので、それを社内で共有し、より良い開発・管理に活かすと同時に、ブランディングや認知度向上のプロジェクトに部を越えて取り組んでいくつもりです。

髙橋:社員一人ひとりに自社のブランドに誇りを持ち続けてもらえるよう、クオリティの高いマンションやオフィスビルを創っていくのが私たちの役割です。

物件には流行もありますし、新しい設備もどんどん登場します。これまでの経験や知識を活かしつつ、トレンドやリーシング上のポイントも押さえながら、これからも高品質な物件を世の中に提供していけたらと思います。

 

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