2026.07.17

MHIソリューションテクノロジーズ株式会社 女性活躍推進からダイバーシティ、ブランド力向上へ
多様性が引き出す「本来の力」

女性活躍推進に端を発したMHIソルテックのダイバーシティへの取り組み。遠慮がちな女性たちの意識を変え、やがて会社全体の風土を変えていった活動を4人のメンバーで振り返ります。

【インタビュー】

高砂支社
第三技術部システム技術
グループシステム 制御チーム統括
中村さん

高砂支社
第三技術部長
岡さん

本社BPS部シェアドサービスグループ長
豊坂さん

長崎支社
第一技術部 サービス技術 グループ長
藤原さん

中村 当社はエンジニアリングの会社としては女性比率が2割と高い水準ですが、風土改革に着手した2016年当時、リーダーを目指す女性はほとんどいませんでした。

 男性側も「管理職の仕事はきついから、女性に任せるのはかわいそうだ」と気を遣っていたように思います。でも、それはいらない思いやりでしたね。

藤原 「休職派遣」(重工の研究所に出向して学べる制度)も、以前は男性しか指名していませんでした。

豊坂 女性の意識は拠点ごとにもばらつきがあったと思います。私のいた横浜では当時から積極的に働く女性が多く、「いまさら女性活躍推進?」と感じていました。

中村 すでに意識の高い社員からは、「不要ではないか」という反対意見もありました。

豊坂 だからこそ、私は女性活躍推進WGのメンバーに立候補しました。「女性活躍推進」が、育児や時短勤務といった権利の主張だけにとどまる活動になってはいけない。女性のスキルアップを支援し、活躍に見合う実力を身につける取り組みにしたいと考えました。

中村 WGでは、各地区から推進リーダーを選出し、リーダー自身がキャリア形成やリーダーシップに関する外部研修を受講し、それを社内に展開することから始めました。社外で活躍する女性たちの姿に刺激を受けた社員も多くいました。

豊坂 拠点を横断して社員同士が交流したことも、個々の成長を促しました。WGメンバー間でも考え方に違いがありましたからね。その多様性があったからこそ、参加者にとって刺激となり、活動が社内に浸透していったのだと思います。

中村 8年間のWG活動を経て、女性たちの意識は確実に変わりました。女性管理職の数にも表れています。2026年現在で11名、2016年から13ポイントも増加しました。

藤原 以前は会議の場などで女性が発言を控える傾向がありましたが、最近は男女問わず闊達に意見が交わされています。

豊坂 ジェンダーギャップは社会に出て直面する問題です。学校では男女平等に扱われますよね。会社でも同様であれば、学生時代と変わらず、本来の力を発揮できるのではないかと思います。

 採用の場面でも「優秀な人材を採りたい」というシンプルな基準になります。その結果、組織全体の力も高まる。男性にしかできない仕事、女性にしかできない仕事は基本的にありません。それぞれが望む仕事に挑戦できる会社になったと思います。

藤原 風土改革の一環として、2018年には「GAFA」という組織力強化も始まりました。若手・中堅・管理職といった異なる階層のメンバーで、「組織がどうあるべきか」といったテーマを議論します。普段経営層とあまり対話する機会がない若手社員もGAFAでは社長がいても忖度なく発言できます。こうした取り組みが社内交流を活発にし、意識改革につながりました。

中村 女性活躍推進の活動は、その後、多様な人が働きやすい職場づくりへと発展していきました。男性の育児休業や介護休暇制度の整備も、その一つです。

藤原 現在では男性も当たり前に育児休業を取得するようになりました。こうした取り組みが定着し、会社全体の意識が向上していると感じます。

豊坂 女性活躍推進やGAFAの活動は、通常業務に加えて参加するものです。ダイバーシティ推進活動に積極的に関わった人材は成長し、その後、役職に就くケースも多いです。

 現在は、これらの取り組みを社外に向けて発信する活動にも力を入れています。

藤原 長崎ヴェルカのスポンサーになったり、バス広告を展開したり、テレビに出演する機会もあります。自分の会社が社会に知られることで、家族や友人に誇りを持って話せるようになりますよね。社外発信は社員のエンゲージメント向上にもつながっていると感じます。

中村 今後はブランドアイデンティティの確立を目指し、一貫したメッセージを社内外に発信していきたいと考えています。


MHIソリューションテクノロジーズ(MHIソルテック)は、三菱重工グループ256社で唯一の総合研究所直轄のエンジニアリング会社です。グループで手がける幅広い開発事業を実験、計測、解析、設計、システムでサポートする、いわば「三菱重工グループの実験室」。深海から陸上・宇宙まで多岐にわたるニーズに幅広い技術で対応しています。

総合研究所から業務を委託されていた各地のエンジニアリング会社を統合しながら成長してきた経緯から、本社を兵庫県高砂市に構え、長崎、広島、三原、高砂、神戸、名古屋、東京、松江に拠点を持ちます。異なる企業文化を残しながら、一つにまとめる過程で、多様な価値観を受け入れる風土づくりに取り組み、性差やライフステージを超えた働きやすさを実現しています。


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