
ポンプ部業務資材課 業務係リーダー
清田さん
当たり前ではないものを、蛇口をひねれば水が出るような“当たり前”に変える。製造~保守まで一貫して手掛けるポンプ部の清田さんが、仕事の醍醐味と若手に期待する「全体視点」の重要性を説きます。
ビジネスと生活の「インフラ」をつくる
ポンプと聞くと、まず思い浮かぶのは、子ども用のビニールプールを膨らませるエアーポンプや、ハンドソープを押し出すディスペンサーなどでしょうか。数あるポンプのうち当社が取り扱っているのが、液体を扱うポンプです。それもただの液体ではなく、「スラリー(固形物を含む液体)」や、酸性、アルカリ性の液体など、特殊な溶液を移送させる特殊ポンプ。その製造、販売、保守サービスまでを一貫して提供しています。
当社の提供するうち、読者の方に身近な製品のひとつが「マンホールポンプ」です。通常の生活排水は、勾配がある限りは重力のみによる自然流下で、ある程度のところまで流れます。ただ、低い場所から高い場所へ移動させる際には、マンホールの下にあるポンプが圧力をかけて水を送ります。1つのポンプで目的地まで水を送れるわけではないため、マンホールの下に点在するいくつものポンプで、連携して水を送り出していきます。
ほかにも、下水処理場や工場排水処理などで発生する汚泥を移送する「汚泥ポンプ」、水や汚泥を水中から一気に移送させる「水中ポンプ」、羽根車の回転による遠心力で大量の水を運ぶ「渦巻きポンプ」や、非常に強い圧力で水を高い場所へ移すことのできる「高揚程ポンプ」など、さまざまな特殊ポンプを取り扱っています。 普段あまり目にする機会はないと思いますが、大企業の生産活動に欠かせないインフラであると同時に、縁の下の力持ちとして人々の生活も支えているものをつくっています。
人目に触れない仕事への誇り
特殊ポンプの開発は簡単ではありません。技術力を要するため、人材の教育に非常に力を入れています。特に部門の目標として追究しているのが、製造の品質とスピードです。スピーディに、かつ正確に、高い品質で製造し、お客さまのもとへ迅速にお届けする。そのために教育は欠かせません。いま若手人材が多く入社していますが、入社して現場で見ていれば覚えられるというものでもありません。一つひとつの技術を身につけてもらうべく、私たちマネージャーをはじめ、先輩が後輩へ社内教育を実施しています。教育によって着実に成長できる環境を整えています。
私たちの製品は、一般の人々の目に触れるようなものでも、華やかな世界でもありません。それでも目の前の製品をつくることに真摯に向き合い、何事も前向きに取り組むことのできる人は、弊社に適していると言えるでしょう。
もうひとつ、適性要素を挙げるとすれば、「自発性」を持った人です。メーカーのような受託仕事では、受け身な姿勢になりがちです。それでもお客さまは「いつもと同じもの」ではなく、「もっといいもの」「新たな提案」を求めています。それはお客さまだけでなく、社内でも同じです。「もっとこうしてみてはどうか」と考え、自ら同僚や上司、お客さまへ提案をしてほしい。
そのために大切なのが、広い視点で仕事をすることです。小規模な部署では、個々人の担当範囲も限られ、視野狭窄に陥る人も多くいます。しかし、仕事の全体像を捉えれば、自分の役割と仕事の価値が見えるようになります。さらには自分の担当ではない機能に対して思考を巡らせることもできるようになるでしょう。自分のことだけに汲々とせず、人に対して配慮する余裕も生まれてきます。
若い人々ほど、自分の仕事を覚えながら、弊社の開発・製造から販売、アフターサービスまでの一貫した全体プロセスを、少しずつ知ってほしい。「全体視点」を持つと仕事が面白くなるはずです。目の前に取り組みながら、全体視点で面白い仕事をつくっていく。そんなことを若い人たちと共にできればうれしいですね。
日本でつくって、世界に羽ばたく
世界中の「運びづらい」を自在に運ぶ
▼ワーマンポンプ
「硬い」ものの移送に特化
スラリーポンプの代名詞ともいえるのが「ワーマンポンプ」です。スラリーポンプは、セメントや粘土、ゴミや泥の混ざった汚泥や汚水など、通常の水ではなく、何かしらの固形物が混ざった液体(スラリー)を移送させます。通常の液体を送る「水ポンプ」と異なり、無数の固形物がぶつかることで内部が傷つき、削られ、壊れやすくなります。
そのため内部にゴムや樹脂などの素材で加工し、コーティングすることが求められます。そのカスタマイズが非常にしやすいのが、オーストラリアのワーマン社が開発したワーマンポンプ。ぶつかるものが削れてしまうような「硬い固形物」の移送に強いのが特徴です。 扱ううえでは分解や組み立てがしやすく、技術職ではない人でも扱いやすい製品。パーツを部分的に取り換えるだけで、さまざまな用途に応用可能なため、メンテナンスを重ねながら、長期的に使用できます。
▼ヒドロスタルポンプ
中身を「壊さず」安全に運ぶ
スイスのヒドロスタル(Hidrostal)社が開発した特殊ポンプが「ヒドロスタルポンプ」です。特徴は、らせん状の羽根車(インペラ)で遠心力を生むことで液体を圧送する仕組み。固形物を含む液体の移送や、繊維質、粘性の高い流体、デリケートな固形物の移送に活用されており、「絡まりやすいもの」や「壊れやすい固形物」をスムーズに移送させることに特化しています。下水・汚水処理、食品、農業・畜産、製紙・紙パルプ、化学・製薬など、さまざまな産業で使われています。
大平洋機工ってこんな会社!
産業の「心臓」とも言えるポンプと、ものづくりの根幹を担う粉体機器の製造・販売・保守を一貫して手がけるメーカー、大平洋機工。固形物を含む液体を運ぶ「スラリーポンプ」と、下水処理場向け「ピストンポンプ」で国内トップシェアを誇るなど、確かな技術力を有しています。
同社の製品は、食品、化学、公共インフラなどあらゆる現場で活用されており、一般の目に触れる機会は少なくとも、何千万人もの生活を支える「縁の下の力持ち」です。世界的なブランドであるオーストラリア ウィアー社やスイス ヒドロスタル社との提携を通じ、グローバルな知見を活かした製品展開を行っています。
社風は、若手の「やってみたい」という自発性を重んじ、失敗を恐れないトライアンドエラーを推奨する文化です。充実した休暇制度や安定した賞与など、社員が安心して長く働ける環境が整っており、ワークライフバランスを保ちながら社会貢献を実感できる職場です。
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