2026.07.17

日本発条株式会社(ニッパツ) 会社が“全面”サポート。働きながら「博士号」を目指す

研究開発本部
第一基礎技術部 主任
砂子さん

自身の成長を目標に「社会人博士制度」を活用し、博士号に挑んだ砂子さんに、学位取得への苦労や、取得後の変化などリアルなお話を伺います。

入社以来、同じ部署で金属材料やプロセスの基礎研究に邁進してきましたが、ある時期から伸び悩みを感じていました。新入社員の頃に比べると日々の業務に慣れ、以前ほど成長を実感できませんでした。そんな折、当時の上司から、博士号の取得をすすめられました。

ニッパツには、会社から資金援助を受けて、仕事をしながら博士号の取得を目指すことができる「社会人博士制度」があります。ただ、最初は1カ月ほど悩みました。博士号取得には最低3年はかかります。仕事と両立できるのか、最後までやり遂げられるのかと、大きな不安がありました。

当時社内では、自動車の足回りに使われる「懸架ばね」の環境劣化についての対策や、そのメカニズムの研究が求められており、専門知識を持つ人材が必要でした。過去に環境を変えて大きく成長できた経験を思い出したこともあり、「いまの自分には変化が必要だ」と、博士号の取得を決意しました。

社会人博士制度を利用して、ニッパツのサポートの手厚さをより強く実感しました。まず驚いたのが資金面です。博士号の取得には、大学院への入学金や授業料だけでなく、研究費や論文の掲載費、学会への出張費など、さまざまなお金がかかります。

私の場合、博士号を取得するまでにかかった経費は会社が全額支給。業務の中で大学の研究に必要な実験ができるよう設備投資を含めて、サポートいただきました。大学院の先生からも「これほど会社がバックアップしてくれる例は珍しい」と驚かれました。

資金の心配はなくとも、研究生活は想像以上に大変でした。1年目は、既存の業務と並行しながら週に1〜2日は大学へ通い、仕事の合間にウェブでも授業を受ける日々です。3年目は論文執筆に集中しましたが、夢に出るほど、寝ても覚めても研究のことが頭から離れませんでした。

それでもやり切れたのは、周囲の支えがあったからです。私が研究に集中できるよう、チームメンバーが毎日残業しながら膨大な実験データを取り切ってくれました。海外の国際学会には、上司が同行して、不慣れな私をサポートしてくれたこともあります。こうした支えがなければ、到底、博士号取得はできなかったと思います。

2025年3月、無事に博士号を取得しました。修了後は社内制度上の評価にも反映され、ライセンス手当の支給に加え、開発テーマのリーダーや、日本ばね学会の企画委員を任されるなど、役割が広がったと感じます。特に海外メーカーとの仕事では、博士号の有無が信頼の指標になります。この3年間で培った専門知識は、世界と対等に渡り合うための武器になると思います。

ものづくりの自由度が高いこともニッパツの魅力です。独立系メーカーのため、系列を気にして、不自由な思いをすることもありません。「これがやりたい」と提案すれば、若手でも社長や会長が耳を傾けてくれる風土があります。

自分が興味を持って磨いた技術が製品となって、世の中を支えるおもしろさを感じられる。「変わりたい」「成長したい」という意志があれば、会社はどこまでも背中を押してくれます。どんな専門性を極めて、どう社会に還元したいか。ニッパツは、そうした目的意識を持つ人にとって、自由に働ける環境です。


1939年、自動車サスペンション用ばねの製造からスタートしたニッパツ。現在は世界 52社・約2万人のグループとなり、自動車のほか、鉄道、船舶、データセンター、 半導体、プラントなど、幅広い領域で世の中に「なくてはならないキーパーツ」を提供しています。

こうした事業の広がりを支えているのが、多様な人材の力です。研究開発、生産技術、 品質保証など、それぞれの専門性を持つ人材が部門や立場を超えて協働し、新たな価値を生み出しています。ニッパツでは、「出る杭を伸ばす」という言葉のもと、一人ひとりの挑戦を後押しする文化を大切にしています。多様な個性や価値観を尊重しながら、従業員一人ひとりが世界を前に進める存在となること。それが、ニッパツの考えるDE&Iです。


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