ケイアイクラフト株式会社 -「女性一棟プロジェクト」で女性活躍推進を目指す

ケイアイスター不動産株式会社のグループ会社であるケイアイクラフト株式会社は、建設業界において誰もが活躍できる職場の実現を目指し、同社の女性職人(クラフトマン)のみで新築住宅を一棟建てるプロジェクト「女性一棟プロジェクト」を推し進める。

建設業界では慢性的な人材不足が大きな課題となっており、資格を持つ職人の高齢化が顕著だ。そのため今後も若年層の人材育成にさらに力を入れていくことが必要であり、同社は外国人材や女性人材の採用に積極性をもち、より良い働き方ができる環境づくりに注力している。

女性クラフトマンの活躍

職人の技術承継と同社グループの全国展開を見据え、2014年度から職人を社員として採用する「クラフトマン」を発足。全国の高等学校、専門学校、大学からの新入社員の受け入れを開始。2017年に同社が設立され、女性の採用を積極的に行っている。

同社の「女性一棟プロジェクト」では、本年度において新卒で3名が入社し、現在は11名の女性クラフトマンが活躍している。

また、同社の建築現場に従事するクラフトマンの早期育成を目的とした評価制度であるマイスター試験に2名が技術主任として、さらに技術主任試験には2年目の社員1名がそれぞれ合格した。そこから新築住宅の現場で女性クラフトマンが中心となり、さまざまな場所で建築という仕事を進めていく。

2022年度は大工職12棟、内装工150棟の施工を担当し、2021年度に比べ200%超えの施工実績となった。こうした職人の早期育成を促す施策として、同社グループ独自の「メンター制度」がある。入社から1年間、先輩社員がマンツーマンで指導に当たり、業務上の仕事内容だけではなく働く上での話しやすい環境づくりをしている。

こうした施策を実施し、働く環境を整えることで、一人ひとりがスキルを向上させながら同社グループの理念である「高品質だけど低価格なデザイン住宅」をすべての人に供給すべく、ケイアイクラフトは2022年2月から福岡県にも拠点を拡大。そこでは1名の女性クラフトマンが従事し、今後は同社グループ出店エリアにも配属できるよう拡大を目指している。

建設業界というと、従来ではどうしても力仕事という男性の職業であるイメージが強い。しかし同社はこのプロジェクトを通して、女性でも働くことができるというイメージを強く発信していく考えだ。

このプロジェクトが発足した際、同社へ女性社員2名が入社した。このプロジェクトに関して話したところ、企業側と社員が将来の目標に対しとても前向きで力強い目標を持って対話ができたという。

同社に入社して経験できる価値は、家づくりというところで活躍できる取り組み、そして一番は家づくりを通してそこに住まう人たちの幸せを願いながら仕事ができる喜びにある。そのため責任感が育ち、仕事に対しての大きな目標を掲げながら成長できる。

また同社では、独自の育成制度と評価制度を導入しており、入社してから約1年で一人前として仕事ができる人材育成を目指している。その1年でリーダー候補に上がり、技術主任として活躍することも可能だ。

そこで活躍している女性を打ち出すことで、業界の新しいイメージを発信することができる。これからの社会にとって女性の活躍がさらに重要になり、そして女性でも建設業界で働くことができるというところをアピールする。そこにあるのは、より多くの女性が活躍できる場所を増やし、建設業界のイメージを未来に向けて変えていきたいという同社の強い想いだ。

ケイアイクラフトが目指す未来とは

業界の将来にとっても重要事項であるDX(デジタルトランスフォーメーション)については、作業進捗情報を確認できるシステムを導入している。現場では業務の終了時に社用携帯で撮影し、そのデータをシステムに送付。進捗状況を一括管理し、共有することが可能だ。

現場を担当する社員が互いに進捗の状況を確認し合えるため、作業工程をスムーズに進めることができる。また、建設現場に女性用トイレ設置などの検討も始めており、今後もさらに女性が働きやすく活躍できる環境を目指し、建設業界全体の促進に寄与していく。

ケイアイクラフトは、建設業界の人材不足を解消し、大きな視点から社会に貢献する組織を作っていく。そしてさまざまな個性を持つ人材が働き、建設業で働くことが憧れになる、そんな未来の姿を目指し、これからも企業の成長を継続していく。

 

 

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