2025.04.08

三菱総研DCS株式会社 新設「DE&I推進部」が目指すダイバーシティ

人事本部長 兼 DE&I推進部部長
小磯さん

新説DE&I推進部の責任者を担うのは、金融事業領域で開発、営業などのキャリアを重ねた後、現在は人事本部長も兼任する小磯氏。その小磯氏に豊富をお聞きしました。

※文中の役職及び部署名は、取材時点の情報(2024年10月)です。

私は新卒で三菱総研DCSに入社し、金融事業領域でキャリアを積んできました。2020年には開発部門を離れて、各事業部の戦略を統括する部署で統括部長を拝命し、その後営業部長として2年間勤務。その後は金融決済部門の企画部長として、中期経営計画の初年度を担当する役割を担いました。

金融・決済部門は全社員の約6割が所属する巨大部門で、企画部長時代には多くの社員と連携する機会を持ちました。加えて、他部門との連携を意識的に深めることで、社内で幅広い人脈を形成しました。こうした経験を経て、2024年10月から人事本部長兼DE&I推進部長を務めています。

当社ではDE&I推進部が設立される以前から、女性活躍や障がい者雇用など、ダイバーシティに関する取り組みを段階的に進めていました。会社が新しい挑戦を促す組織風土の醸成を目指し、新たなパーパスを掲げて変革を進める中で、DE&I推進部はそのシンボル的な役割を期待されています。

私たちが目指すのは、ただ多様性を受け入れるのでなく、社員が能力を発揮しやすい環境を整えることです。特に、これまで個別に進めてきた女性活躍や障がい者雇用などの取り組みを統括し、より戦略的に推進しています。

DE&I推進部でまず取り組んだのは、多様性を受け入れる意識を育む活動です。例えば、役員や部長を対象に実施したダイバーシティマネジメント研修では、DE&Iへの理解を深め、自身のアンコンシャスバイアスを認識し、当部の活動に対しポジティブなイメージを持ってもらうことを目的としています。

また、推進部が発足する前から「女性活躍推進」に力を入れており、育児休暇や短時間勤務制度の整備だけでなく、厚生労働省認定の「プラチナくるみん認定」や「えるぼし認定」も取得してきました。

さらに、さまざまな世代の社員が参加する社内ネットワーク構築を計画し、制度改革につながる意見収集や分析を進めています。これらは、企画部長時代に実施していたカジュアルなオフ会形式の交流会を発展させたものです。

この形式を基盤とし、さらに幅広い活動を展開したいと考えています。例えば、20代、30代、40代以上といった各世代の女性社員をつなぐ仕組みを整え、意見交換や情報共有の場を提供したいと考えています。部署を越えて、相談できる相手を見つけるネットワーク活動を目指しています。

女性同士に限らず、多様な背景を持つメンバーが参加する職場ディスカッションも計画しています。この場では、自由に意見を交わし、出された意見を制度に反映しながら、新しい制度のヒントを探ることを目的としています。

また当社の既存の制度として、「なでしこサポート制度」の利用促進にも力を入れています。この制度は育児経験者や男性を含む8名のメンターが登録され、キャリア形成や家庭と仕事の両立に悩む社員をサポートするために設立されました。とても良い制度なのですが、現状は活用が活性化されていないので、利用者が気軽に相談しやすいよう、制度の周知や利用方法の改善など、時代に合った仕組みへの再整備を進めています。

これまでの障がい者雇用は、主にマッサージルームの運営や郵便物の社内集配業務など、特定の役割を中心とした雇用で成果を挙げてきました。これらも重要ですが、DE&I推進部の設立後はさらに踏み込んで、障がい者の方にも当社のコア業務に従事できる環境を整えることに注力していきます。

そこで早速、2024年10月から計5名の障がい者の方がコア業務への従事を開始しました。まずは一人ひとりの特性や配慮事項を丁寧に確認し、その上で適切な指示を出すことで、それぞれが能力を発揮できる環境を実現しています。その結果、全社的に業務効率の向上やケアレスミスの減少といった副次的効果も期待しています。

また、これらの取り組みを支える中心人物として、社会福祉士の資格を持つスタッフが活躍しています。彼は障がい者採用や支援の現場で豊富な経験を持ち、障がい者雇用の促進において重要な役割を果たしています。彼の存在は、インクルージョン型雇用の実現において大きな力となっています。

さらに、障がい者雇用の意義は企業内部だけにとどまりません。多様な働き方を支援することで、社会全体における包摂的な価値観の醸成にも貢献し、同時に当社の信頼性向上にもつながると考えています。

加えて、外国籍人材の採用も進めています。異なる文化や価値観を持つ人材を迎えることで、組織全体に新たな視点を取り入れることを目指しています。

このように、さまざまな取り組みを統括し、深化させることで、ダイバーシティの実効性を高めていきます。多様性を尊重する文化を育むことで、社員が実力を発揮できる組織をつくる。それを企業価値の向上に結びつけていきます。

DE&I推進のゴールは、一人ひとりが個性を発揮し、いきいきと働ける会社をつくることです。そのために、まずは社内の組織風土を変え、DE&Iの理念を浸透させることが必要です。

私たちはダイバーシティ推進を4つのフェーズに分類しています。その中で、現状の当社の立ち位置は「第三フェーズ」にあたり、今後2年間で組織風土を変革させ、DE&Iの考え方の浸透を目指し、その後は活動を社外に広げる「第四フェーズ」に進む計画です。セミナーの開催や情報発信を通じて、当社の取り組みを広く伝えていきたいと考えています。

DE&I推進部は、「個性を受け入れる共生社会の推進」を理念としています。定量的なKPI設定は難しい部分もありますが、マイルストーンを設けて進捗を共有する予定です。多様な考え方を受け入れる土壌を整え、新たな方向へ会社を導いていきます。

法定雇用率や義務化に基づいた初期段階の取り組み。女性活躍推進や障がい者雇用の制度整備。

多様性の拡大に向けた活動を強化。インクルージョン型雇用や役員へのアンコンシャス・バイアス研修などを含む。

組織全体でDE&Iを定着させるための環境づくり。情報共有の促進や部門間の垣根を低くする施策が進行中。

DE&I推進の成果を外部に発信する段階。セミナーの開催や情報発信を通じて、社会的認知の向上を目指す。


同社は1970年に三菱銀行(現・三菱UFJ銀行)のコンピュータ受託計算部門から分離独立する形で設立しました。2004年からは三菱総合研究所グループの中核企業として、シンクタンク・コンサルティングからIT実装を通じ、お客様や社会の課題解決に貢献しています。

同社の特徴は、豊富な実績で培ったシステム開発力を生かし、ITソリューション・サービスを提供していることです。従来の金融分野に加え、製造や流通、電力などの産業分野においても、DXやテクノロジーを生かしたシステム構築やソリューションの拡充に取り組んでいます。AIをはじめとした技術発展がめまぐるしい時代において、「ITで便利と感動を作り、お客様と社会に真に貢献する企業」を目指しています。

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