
プロフィール
代表取締役社長
岩本 浩久
埼玉県出身。1995年、上智大学理工学部を卒業、電通総研(旧:電通国際情報サービス)に入社。2018年に執行役員、以降要職を歴任し、製造ソリューションおよびコミュニケーションIT両セグメント分野の事業を牽引。2024年3月より現職。
人とテクノロジーで社会を前に進める。「本当の課題解決」を実現するために、電通総研が大切にしているものと、進化を続ける理由に迫る。
※『徹底解剖! 総合コンサルティングファーム就職・転職ガイド』(クロスメディアHR総合研究所著)から一部を抜粋し、掲載。
「本当の課題解決」をするために
電通総研の前身であるISID(電通国際情報サービス)は、国際ネットワーク技術を日本へ展開するため、1975年に設立されました。以来、情報サービスという未知の領域に挑み、国内初となるタイムシェアリングサービス(コンピュータの共同利用サービス)に着手しました。
その後、パソコンの普及に伴い、タイムシェアリングサービス事業の成長が鈍化していきます。そこでビジネスモデルを変革し、情報システム全体を統合的に構築する「システムインテグレーション」事業へと舵を切ります。いまでこそ一般的なビジネスモデルですが、当時は発想自体が新しく、ISIDはいち早くその可能性に着目したといえます。この転換により、会社は順調に成長を続けてきました。
ただ、システムインテグレーションは、あくまでお客さまからいただいた要件をシステムというかたちにする「受託型」のビジネスです。社会や企業に対してより競争力のある価値提供を行うためには、お客さまが要件を整理する前の段階からアプローチする必要があるのではないか。そう考え、2024年にコンサルティングとシンクタンク機能を統合・拡充し、新たな事業基盤を構築しました。同時に社名も「電通総研」に変更しています。
当社が目指すのは、これら「シンクタンク」「コンサルティング」「システムインテグレーション」という3つのケーパビリティを連携させ、電通総研独自の価値提供をすることです。
たとえば、社会や企業の課題を確実に解決するには、戦略策定や解決策を提示するコンサルティングサービスの提供に加え、テクノロジーやシステムの実装からお客さまの現場に定着させるところまでコミットすることが重要です。これが電通総研になる前からの当社の強みです。
そして、企業の課題解決にとどまらず、社会課題の解決にも貢献したいと考えています。そのために、社会の動向を捉える「シンクタンク」機能を拡充しています。社会課題を捉え、独自に調査分析する。その結果を世の中に発信することで、「そういう問題があるのだな」と気づきを与えたり、問題提起をする。そこから「コンサルティング」や「システムインテグレーション」機能と連携させて、具体的な解決へと結びつけることができます。
コンサルティングサービスの提供だけでは、残念ながらお客さまや社会の本当の課題は解決しないように感じます。解決策で提示するソリューションまでを実装し、それが定着してこそ本当の課題解決になる。そこまでやり切れる会社であり続けたいと思います。

個性を尊重するカルチャー
当社のミッションにある「顧客、生活者、社会の進化」という言葉は、電通総研になる以前から掲げていたものです。システムインテグレーション事業を主軸としていた頃は、どうしてもお客さまから提示される部分課題に向き合うことが優先され、企業全体の課題や社会課題を解決するまでには至っていませんでした。ですが、「電通総研」として「シンクタンク」と「コンサルティング」機能を拡充したことにより、「システムインテグレーション」機能と連携させて新たな価値を提供していくことが可能となりました。まさにミッションを体現する基盤ができたと感じています。
ビジョンにある「HUMANOLOGY(ヒューマノロジー)」という言葉は、「人とテクノロジーを掛け合わせて社会貢献する」という意味を込めた造語です。「人」とはつまり、当社で働くメンバーです。企業や社会の課題を解決するには困りごとに寄り添える「人」と、最新のテクノロジーを掛け合わせ、解決策を実装させることが必要です。
ミッションとビジョンを実現するための行動指針が、「AHEAD」です。組織がワンチームとなるとき、仕事で迷ったとき、挑戦する後押しがほしいときに、立ち返る指針となるものとして、社員からのボトムアップで策定しました。電通総研のカルチャーやメンバーのことをよく表しているので、詳説します。
「Agile」は、「まずやってみる」という姿勢です。変化の激しい現代において、最初から完璧な正解を導き出すことは容易ではありません。だからこそ、悩み続けるよりも、まずは一歩踏み出してみる。失敗を恐れずに動き出し、チャレンジし続ける姿勢があってこそ、不確実な未来を切り拓いていけるのです。
「Humor」は、人間的魅力です。社外からよく「電通総研の社員さんは、人としての魅力があるよね」と言っていただきます。当社のメンバーは個性豊かで魅力がある。それらが混ざり合い、会社に新たな力と価値が生まれています。
「Explore」は、諸先輩方が継承くださった開拓者精神です。50年前当時、国内初のタイムシェアリングサービス事業を立ち上げた開拓者精神は、現在の社員にも受け継がれています。そのマインドを絶やさず、呼び起こし続けていくのが私の仕事だと思っています。
「Ambitious」も同様に「開拓者精神」を大切にする言葉ですが、こちらは夢や目標を持つことに重きを置いています。「こういう姿になりたい」という強い想いがあるからこそ、新しいことにチャレンジし続けることができると考えます。
「Dialogue」は、互いに力や知恵を出し合い、積極的に対話をすることです。対話を重ねることで、よりよい解決策へと到達できるはずです。
会社とは、人の集まりです。同じような個性が集まるよりも、多様性のある人材が集まるほうが、アウトプットは豊かになり、社会の変化にも柔軟に対応できます。だからこそ当社では、メンバーの多様性や個性を何よりも歓迎しています。一人ひとりがその強みやバックグラウンドを存分に活かし、自分らしく活躍できるカルチャーが根づいています。

貢献実感が自分を成長させる
コンサルタントは、当然、お客さまの業務について深く理解していなければなりません。特に当社の場合はテクノロジーやシステム実装までを一貫して支援するため、現場での専門知識や経験が不可欠です。加えて、AI全盛の時代において、テクノロジーに関する高いリテラシーを持つことも求められるようになっています。業務知識とITリテラシー、この両方に精通してこそ、お客さまに伴走し、確実な課題解決を実現することができるのです。
こうした背景から、当社で働くコンサルタントは、幅広い領域での経験を積み、キャリアアップすることができます。そして、身につけた知識を活かして、本当の意味でお客さまにご満足いただく仕事ができます。プロジェクトが成功すれば、お客さまから直接感謝をいただき、自分自身の評価や自信も高まります。「自分は世の中に求められている、貢献できている」という喜びを、実感できるはずです。
キャリアパスを考えるうえでは、ぜひ「お客さまに貢献できるか」を基準に見極めてほしいと思います。社会で働くということは、どんなかたちであれ、お客さまや社会に貢献することにほかなりません。私自身は、長らく営業の仕事をしていました。職種は違いますが、営業の仕事もコンサルタントの仕事も、その本質は同じです。
お客さまの困りごとをきちんと理解して、適切な解決策を提示する。「自分が何かの役に立っている」と実感できれば、モチベーションや意欲が高まり、人はどんどん成長していくことができます。 もちろん、「自分が得意な仕事」や「興味がある仕事」を選ぶという考え方もあるでしょう。ただ、これからの社会は、何が正解なのかわからず、想像もしないようなことが次々と起きることが予想されます。だからこそ、自分の好みだけで選ぶのではなく、目の前で困っている人の課題を解決できる仕事という観点を持つことです。地道でも、誰かの役に立つ経験を積んだ人ほど大きく成長でき、結果として自分自身の価値も上がることで真に市場から求められる人材となることでしょう。
「徹底解剖! 総合コンサルティングファーム就職・転職ガイド」
クロスメディアHR総合研究所/クロスメディア・パブリッシング刊
ありそうでなかった「総合コンサル志望者」のための一冊
本書は、読者の方々が自分に合った企業を見つけ、適切なキャリア戦略を立てるために、実践的な情報を提供します。
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