2026.05.01

幸和産業株式会社 グローバルな現場で毎日が挑戦続きの「面白さ」

海外戦略室 主幹
伊藤さん

アジアを中心にグローバル展開を加速させる幸和産業。「幸和さんにお願いしたい」と信頼を寄せられる理由と、グローバルでの仕事の面白さについて、海外戦略室の伊藤さんにお話を伺いました。

幸和産業のグローバル展開は、2つの軸で成り立っています。

1つは、海外拠点で製造した自社製品を、日本国内および海外の日系企業へ責任を持って供給する事業。もう1つは、コストに課題を抱える日系企業に対し、海外から高品質・低価格な製品を探し出し、販売する商社事業です。

いずれの事業においても重視しているのは、「現地を知り、責任を持つ」こと。現地に信頼できる人材を配置し、自ら工場を確認することで、品質を見極めた調達・供給を可能にしています。

中国に駐在する社員は、自社製品の品質管理に加え、現地製品の調達においても重要な役割を担っています。新たな取引では、必ず製造工場を視察。トラブルが起きた場合には、責任者と直接向き合い、必要であれば自ら製品を日本へ持ち帰ることもあります。

こうした現地での迅速かつ誠実な対応力があるからこそ、当社は大手メーカーからも「安心して任せられる存在」として評価いただいています。

取引先のひとつに、産業用ロボットや電子部品実装装置を手掛ける大手国内メーカーがあります。一般的に、当社のような規模の商社が国内製品を提案しても、採用に至るケースは多くありません。しかし、海外から同等の製品を探し出し、品質を磨き上げて提案したことで、採用が決定しました。

当初は一機種のみの採用でしたが、1〜2年かけて不安を解消していき、信頼を積み重ねていった結果、製品への評価は大きく変化。「全機種に採用しましょう」と言われた瞬間は、オセロで角を取り、流れが一変した時のような達成感がありました。

信頼を築いたお客さまからは、「別の製品もお願いできませんか」と、新たな相談をいただくことも増えていきます。その期待に応え続けることで、「幸和さんから何か買いたい」「幸和さんなら、きっと見つけてくれる」と頼っていただける存在になっていく。お客さまのために奔走することで、自然とビジネスが広がっていくことこそ、当社の強みです。

日本国内では、メーカーごとに商流が固定されており、既存の一次代理店に価格面で勝つことは容易ではありません。そのため、新規取引の拡大には限界がありました。

しかし、原材料価格の高騰や円安の影響により、お客さまが代替製品を検討する場面が増える中で、当社に声がかかるようになります。特定の商流に縛られない海外製品は、「一品一様」の柔軟な提案が可能であり、新たな参入のきっかけとなっています。

海外の調達ネットワークを築いたことで、営業は「何でも任せてください」と自信を持って言えるようになりました。海外戦略室が長年かけて構築してきたパイプは、幸和産業の営業活動の幅を大きく広げる原動力です。

現在、幸和産業には中国のグループ企業が6社あり、毎月1億円規模の商品を取り扱っています。毎週の定期船便を確保することで、輸送コストを抑えた安定供給を実現しています。

売上の約4割を占めるハーネス事業についても、中国・フィリピン・ベトナムを中心に生産体制を構築し、月3〜4億円規模の取引を行っています。

これからは、「コストが安いから選ばれる」フェーズから、幸和に頼めば「一式で任せられる」と言っていただける存在へ。調達から製造、供給までをトータルで担う価値の提供を目指していきます。


通訳もいますし、語学力は求めません。大切なのは、想定外の状況に直面しても前向きに向き合える姿勢です。

たとえばコロナ禍の中国上海では、政府の方針により、金属の加工品を消毒したあとに数日置く必要がありました。日本の「当たり前」が通用しない場面に直面するからこそ、グローバルで働く面白さを実感しています。


創業以来、「お客さまが本当に必要なもの」を誠実に届けてきた幸和産業。最初の事業であった紡績業界の衰退や、ITバブル崩壊といった幾度もの危機を乗り越えられた原動力は、価格や規模ではなく、「人」と「信頼」でした。「人こそすべて」という考えは、Great Place To Work®が主催する2024年版「働きがいのある会社」認定にもつながっています。

ライバルの多い業界で、社員数60名にも満たない企業が生き残り、成長を遂げてきた背景には、独自のグローバル戦略がありました。お客さまの要望に応えるため、現地に足を運び、品質を見極め、製品を磨き、納品後のフォローまで責任を持つ。その積み重ねが、海外拠点での製造体制や調達ネットワークを築き、グローバルな事業展開を可能にしています。本特集では、幸和産業の強みである「人」と「グローバル」に迫ります。


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