
プロフィール
代表取締役
林 博⽂
大学卒業後、アンダーセンコンサルティング(現アクセンチュア)、スタートアップ企業、再度アクセンチュアを経て、2005年2月にINTLOOPを創業。事業戦略、BPR、プロジェクトマネジメントなど幅広いコンサルティング経験。社会ニーズを見極める洞察力と事業推進力で「自らが事業創造を行うコンサルティングファーム」としてINTLOOPを成長させ続けている。
フリーランスと社員をつなぎ、コンサルの成長環境を広げるINTLOOP。人の縁を大切に、挑戦を続ける林代表の思想を紐解く。
※『徹底解剖! 総合コンサルティングファーム就職・転職ガイド』(クロスメディアHR総合研究所著)から一部を抜粋し、掲載。
コンサルに自由と成長を
INTLOOPには、社内にコンサルタントとエンジニアを含めて約1,500名が在籍しており、運営するサービスに登録しているフリーランス人材は約55,000名(2026年1月末時点)にのぼります。この豊富な人材を組み合わせたコンサルティングサービスの提供をメイン事業としています。
創業した2005年は、「フリーランス」で働くコンサルタントが徐々に増えていた頃でした。当時、アクセンチュアでコンサルタントをしていた私は、プロジェクトを共にする中で、「フリーランスには優秀な人材が多い」ことを感じていました。
経験豊富で、組織に属さないため自律性が養われており、能動的に動く力もある。さらに製造業や医療、メディア、ITなど業界に精通している人が多く、特定領域の専門用語を一つひとつ教える必要もないため育成コストがかかりません。将来、フリーランスで働くコンサルタントは必ず増えるはず。そんな確信がありました。
しかしフリーランスには課題もありました。一度委託された企業から、継続的に発注されることが多くあるため、特定の一社からの仕事を受け続ける中で仕事に変化が失われていくのです。その状態では、得意領域を広げたり、新たにスキルを身につけたりすることもしづらくなります。とはいえ、営業活動をする暇もなく、そもそも営業を得意としない方も多くいます。
一方、委託する企業の視点では、品質にムラが出る課題がありました。コンサルティングにおいては、ひとつのプロジェクトで複数のフリーランス人材がアサインされることがよくあります。しかし、チームにフリーランスが増えれば増えるほど、まとまりがなくなっていくのです。社員に遠慮したり、逆に経験豊富な人が多いことで主張が強かったりします。それぞれ働き方も違い、ヒアリングや資料づくりの仕方も異なる。これでは品質が安定しません。
そうした状況を変えることはできないか。そんな想いからINTLOOPを立ち上げました。フリーランスコンサルタントと委託元の企業との間に私たちが入ることで、フリーランス人材の営業チャネルが広がり、将来のキャリアパスとしても、新たな仕事ができる可能性も生まれます。プロジェクトにまとまりを生むことができれば、企業にとっても価値あるサービスになるはず。
そうした想いから、「フリーランス」と「インハウス(INTLOOPの社員)」コンサルタントという、ハイブリッド型でのサービス体制を構築しました。
「紹介」で回る世界
社名のINTLOOPは、「Introduction(出会い・紹介)」と「Loop(つなぐ・繰り返す)」を組み合わせた造語です。「人も企業も、周囲の支えがなければ存在しえない」という当社の根底にある想いを表しています。
私自身、創業当初は人伝手の紹介からフリーランスを集めることができ、初めて大きな案件を獲得できたのも人の紹介がきっかけでした。私も人をつないで働きながら、紹介の輪を広げていきたいと、想いを込めた社名が「INTLOOP」です。
仕事においては、ビジネスパートナーとして人を紹介することもあれば、お客さまの口コミによって「この会社はおすすめです」とマスに広がることもあります。フリーランス人材が、「この会社はいい案件を紹介してくれるよ」と、別のフリーランスに紹介してくれることもあり、採用ではリファラル採用で社員同士の輪が広がることもあります。こうした「人」の縁を広げて、大きな輪をつくっていきたいのです。
登録しているフリーランス人材には、5年、10年と働き続けてくれている方が数多くいます。人との出会いから、縁が長く続いていることを考えると感動を覚えます。
INTLOOPでは、「Pay it Forward」といって、“恩送り”の文化を大切にしています。恩を受けたら、誰かに返す。そんな思想が、全社に根づいています。
これだけの社内外のコンサルタント人材ネットワークを築いてこられたことも、300億円以上の売上を出す企業になったことも、決して私一人でできたわけではありません。数々の協力があって成立しています。私自身も人付き合いが好きで、イントロダクションのループを自ら先陣を切って進めています。会社としても、理念の通りの会社になっており、まさしく「人と人とのつながり」で商売をしてきました。
これから仲間に加わる人たちにも、ぜひ人に恩を返しながら、人をつなぐ実践をしてほしい。人付き合いは、生きていくうえでも、仕事においても、「何より」大事なことだと、私は思っています。
事業会社×ファンドの強さ
私たちの強みは、まず社内外にコンサルタント人材のネットワークを抱えていること。そして、自ら事業を創造する「事業創造型コンサルティングファーム」であることです。
「人材(HR)」事業と「コンサルティング」事業を掛け合わせている企業は、業界にほぼいません。フリーランス人材の派遣やマッチングサービスを専業としている企業はありますが、われわれはそこに「コンサルティング」事業を掛け合わせています。これら2つのビジネスを組み合わせて、人材5万人超、売上300億円超という規模に成長している企業は、現状、少なくとも国内には私たちしかいません。
たとえば大手総合コンサルティング企業には、コンサルタント人材が2~3万人ほどいます。一方で、INTLOOPは、その倍の5万人超のプロフェッショナル人材とネットワークを築いています。そのため、さまざまな領域の対応が可能なのです。
さらに私たちの強みは、「ファンド」事業も兼ね備えていることです。旭食品との共同出資でジョイントベンチャーを立ち上げました。その会社で新たに企業を買収し、買収先に対しコンサルティングをしています。こうすると買収した会社の事業を自社で運営することができ、圧倒的に深いコンサルティングができるようになります。そのうえ、事業会社のリアルを間近で体験できるため、業界のナレッジも社内に蓄積されやすい仕組みが生まれているのです。
一般的なコンサルティング会社は、顧客企業の状況によって、案件を失う可能性があります。しかし、コンサルティングする先を自らつくっていければ、案件不足に困ることもありません。

ヒト・モノ・カネを大きく動かす
「コンサルティング」とはそもそも何か。これを端的に言えば「お客さまが得意ではない仕事を私たちがする」ということです。たとえば、エンジニアやデザイナーなど現場の最前線で働く人は社内で持つノウハウやスキルで足りることが多くあります。ただ、業務課題を洗い出し、適切なシステムに落とし込むという、業務の「上流工程」が得意な人は、あまり多くいません。
私たちは、上流工程の業務を多くの会社に対して提供してきたことで、数多くのノウハウが蓄積されています。
コンサルティングは多くの場合、個人の能力で進め方や成果が左右されます。支援の中でお客さまから信頼されるほど、仕事が任されるようになります。会社ではなく「自分」に仕事を依頼されるようになったとき、コンサルタント冥利に尽きます。
私もコンサルタント時代、「林さん」として頼られるようになってから仕事の楽しさが変わりました。自分がお客さまの悩みに対して決定権を持っているわけです。もちろん調整は必要ですが、次第にコミュニケーションもフランクになっていきます。
仕事の規模の大きさも、コンサルティングの仕事の魅力です。私は過去に、ある物流センターへのシステム導入案件で、エンジニアやコンサルタントを含めた1,000名規模のプロジェクトマネジメントをしました。物も人もお金もダイナミックに動く大規模プロジェクトを、自分の裁量で動かすことができる。こんな経験はなかなかできません。かなりの激務をこなしましたが、それすら楽しんで仕事をしていました。
一方で、同じ案件を長く続けていると「自分ごと化」しづらくなります。私は大手電子機器メーカーの担当を4年間していたことがありました。すると、どこかで慣れが生じて、次第に「自分ごと」の意識が希薄になってくるのです。それは多くのコンサルタントに当てはまる課題意識でしょう。
INTLOOPがファンドを立ち上げたのは、コンサルタントの惰性を破るためでもあります。つまり、ファンドで買収した会社は、自社のグループ会社になる。まさに「自分ごと」そのものです。だからこそ惰性に陥らず、業種・業界の知見も学ぶことができ、事業や経営の深みに入っていくことができるのです。こうした仕組みを持つコンサルティング会社は、世界を見てもほとんど存在しないでしょう。
「経営者を目指せる」成長環境
コンサルタントは、自ら能動的に動くことが前提となる仕事です。指示待ちのスタンスでは成長は望めません。能力とやる気があれば、早期に成長でき、出世も早くなります。そのためINTLOOPでは、積極的に若手の抜擢をしています。任された仕事に加え、いかに新たな仕事を取り、全社的な仕事に参画するか。これでポジションが決まります。貪欲な人には、成長機会や給与など、得られるものが多いはずです。
INTLOOPは、企業の財産である「人」の育成を重視してきました。社員が成長できる社内制度として、i-Grow、ジュニアボード研修などの制度も充実させています。こうした環境を利用して次々と人が成長しています。ほんの2~3年前に採用した新卒社員が、すでに現場でトップになっていることもあり、「もうリーダーになったのか」と、よく私も驚かされています。
事業を任されることも、新規事業創出に携われることも、チャンスは多くあります。社内の成長意欲が高く、コンサルタントとして成長したい人だけでなく、経営者を目指す方にとっても非常によい環境です。
KEYWORD
i-Grow
個人・部署で蓄積したノウハウを全社的に共有し、成長の相乗効果を促す活動体。「社員が自律的に成長し、全部門が有機的に連携している」状態を目指し、コミュニティ活動、ワークショップ開催、制度・システム改善など幅広いテーマを扱う。
ジュニアボード
教育制度のひとつとして、毎年、選抜された約10名の若手社員を対象に実施。「経営知識・共通言語」「新規事業創出力」「経営課題解決力」の3つを重点的に鍛える。月1回の勉強会、年2回の合宿などを通し、1年間かけて成果を出してもらう将来の幹部候補向けの研修。
売上1兆円構想とグローバル戦略
INTLOOPは、中期経営計画として売上1,000億円を目指してきました。会社としては、いまもその最中にありますが、すでに現在、私は売上1兆円を実現する構想をつくりはじめています。
その未来に向けて、ファンドを活用した買収戦略は欠かせません。件数を増やしファンドが規模拡大すれば、業界内で唯一のポジションが取れるようになるでしょう。今後は自社でベンチャーキャピタル(VC)もスタートさせ、ファンド機能を強化していきます。
コンサルティングを軸として、買収した企業で業界別の事業に携わりつつ、時にはファンドで買収案件に携わる。社員が事業会社とファンドを行き来しながら仕事をしてもいい。働き方に自由度が生まれていることも、他社と差別化できる点です。 将来的には、こうした働き方をグローバルにも広げていきたいと考え、2025年にはベトナムの会社を買収しました。これを最初の1手として、2手目、3手目を仕込んでいます。数年後にファンドサイズ100億を目指しています。同時に海外では、コンサルティングやエンジニアリングのビジネスを伸ばしていきます。そうした中で、新しいビジネスが生まれるかもしれません。これからのINTLOOPは、国内外でさらに楽しいビジネス展開がみられるはずです。
「大きな仕事」がしたい人と共に
いまコンサルティング市場は拡大していますが、質は低下していると感じています。質を上げるために重要なのは、関わる人への教育です。人材の質を上げなければ、やがて海外勢に勝てなくなる。IT人材の育成、リスキリングは日本全体のテーマです。だからこそINTLOOPは、これからも人への投資を強化していきます。
私たちが求めるのは、「幹部になりたい人」です。その理由を端的にいえば、事業を拡大させる中で必要となるのが「マネジメント人材」だからです。マネジメントするには、組織全体を考える必要があり、そのためには会社の成長に合わせて人も成長しなければなりません。私自身も、売上350億円の会社の経営などしたことがなく、初めて経験するわけです。毎年、経験したことのないサイズに会社が成長し、社員も経験したことのない人数になっています。日々が学びと成長の連続です。
そうした「経験したことのない規模」の仕事に対して、物おじせずに、むしろ楽しめる人に来てほしい。ひとり分の仕事をきちんとできる人も大切ですが、そうした人ばかりでは会社は成長しません。人を巻き込み、意図を持って適した人材に適したタイミングで仕事を任せることができ、人を成長させ、その人を次のマネージャーにしていく。そうなりたい人を求めています。
上に昇りつめることに貪欲であってほしいです。「大きな仕事をしたい」でも「組織運営がしたい」でもいい。小さくまとまるのではなく、大きなことを仕掛けたい人と共に働きたい。そんな人が会社全体に関わりながら、マネジメント人材として成長していけるはずです。
とはいえ、誰でも入社直後はわからないことだらけです。入社から2年ほどは業界や会社のことなどを学んでもらって、3年目から自分で仕事を進められるまでに成長してもらいたい。成長を続けるINTLOOPだからこそ、働く人も現状に満足せず、高みを目指し続けてほしいのです。
INTLOOPは発展途上の会社です。仕事の仕方に決まった“フォーマット”はありません。自分の頭で考え、行動し、道を切り拓く人が必要です。そのための挑戦ならいくらでも後押しできるだけの、成長を支えるカルチャーがあります。私たちが成長のループを拡大させていくことは、ずっと変わりません。どこまでも人の紹介を起点に、人と共に成長していきます。
「徹底解剖! 総合コンサルティングファーム就職・転職ガイド」
クロスメディアHR総合研究所/クロスメディア・パブリッシング刊
ありそうでなかった「総合コンサル志望者」のための一冊
本書は、読者の方々が自分に合った企業を見つけ、適切なキャリア戦略を立てるために、実践的な情報を提供します。
たとえば、就職・転職者が知りたい、業界の全体像、今後の展望、キャリアパス、注目企業、働き方、選考の概要と具体的な対策などをじっくり解説。日本で数少ない成長産業として、就職・転職いずれも人気が高いこの業界について、徹底研究しました。
本文中では、就職・転職に関連した網羅的な情報に加え、業界を牽引する企業へのインタビュー取材を通して、業界・各企業の魅力や考え方、社会的意義などを深掘りします。また、多くの「就職・転職経験者の声や実例」から、つまずきやすいポイントをピックアップ。
ビジネスとテクノロジーの双方を深く理解し、企業と伴走する業界の現在と未来に迫ります。
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